最後の血肉晩餐
「そうそう友介には初めて、この部屋を見せたね……祖父はここに篭って、小説を書いていたの。

やっぱり小説家は、神経を集中して物語に入り込まないと書けないみたいね。窓のないこの部屋は想像力を掻き立てるみたい。

勿論、防音で外の雑音は聞こえないように遮断。ここでいくら叫んでも外には聞こえないようになっているわ」


ペットボトルをちゃぷちゃぷと揺らし、恵美は戻り近づいてきた。まだ頭が痛く、体力が回復してない俺はなんとか時間を稼ぎたかった。


犬になってでも、抵抗できる体を回復させることが先決だ。


「元彼氏からの仕打ちが酷すぎて殺したのか? なぜすぐに別れなかった?相談してくれば良かったじゃないか?」


それを言った俺はしまったと恵美の表情を見て核心した。全身が震えながら鬼の形相に変わっていく。

こんな一面があったのか?

嘘だと言ってくれ。
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