最後の血肉晩餐
「貴方を虐めた鈴木江里……許せないでしょう? 敵を取ってあげたわ? 私、優しいでしょう? 昔も今もね!

まぁ……あの子は貴方に似ている部分もあったのかもよ? だってお金、お金、男はお金。

強欲の塊だったもの。あの女は強欲の刑よ。惚れ直した?」


俺は、また頭を垂れていた。一連の事件は恵美が起こしていた。こんなに思いつめて――俺のせいだ。


元々自己中な俺だ。自身が殺されたわけでもない。恵美をまだ心底憎いとも思えない。好きだからこそならば、それこそ恨む事さえ出来ない。


床しか見えない視野の中、涙がこぼれた。一粒、一粒、ゆっくりと……。
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