【完】隣の家のオオカミさん
指を絡ませてぎゅっと手を握ってきた大上くんにわたしは驚きを隠せないでいた。
普段はそんなことしないくせに。
可愛いなんて、あまり言わないのに。
…というか、付き合ってから初めて可愛いって言われたかも。
あれ……どうだったけなぁ?
ねえ、今日はどうしちゃったの?
大上くんもこの暑さにやられちゃったのかな。
「じゃ、戻るか」
首元にうっすら汗が滲んでいる大上くんを見上げてコクンと頷いた。
手を繋いだまま来た道を戻ってゆく。
早く戻らないとみんな心配しちゃうかもだよね。