腕枕で眠らせて
佐知は盛大な溜め息を吐いたあと「しょうがないか」とぼやいて、私の手にいつもの硝子達を詰めた箱を手渡した。
「あんまし社長を弄ばないであげなよ」
と別れ際にまで水嶋さんの心配をして、佐知は動き出した私の車に手を振った。
うーん、いつのまにか私の方がすっかり悪い女になってしまった。
でもなあ。
田舎特有の広い道で悠々とハンドルを握りながら私は水嶋さんの事を考える。
佐知の言う事はもっともで。私、水嶋さんに甘え過ぎてると思う。少し離れた方がいいのかも。
………ズキン
…?
胸の何処かで、痛い音がした気がする。