腕枕で眠らせて



「突然お電話してすみません、今大丈夫ですか?」


たった今まで自分の思考を占めていた人からの電話はさすがになんだか意識してしまう。


「はい、大丈夫です。なんでしょう?」


しまった。声が微妙に裏返った。恥ずかしい。

変に肩の力が入ってしまった自分に、ちょっと落ち着けと心の中で否める。それに。

少し離れなくっちゃ。


「あの、実はご報告とそれに伴って相談したい事があるんですが、近いうちにお時間頂けませんか?」


報告と相談?いったい何だろう。


「ええ、いつでも…」


答えかけて、デスクの上にあるカレンダーを見た私は慌てて口をつぐんだ。


っと、いけない。明日から三日間法事で青森の田舎へ行くんだった。

その後は溜まった注文分の制作をしなくちゃいけないから…うーん、来週以降になっちゃうな。


私は少し首を捻ってから考えて言った。


「すみません。今日じゃ…駄目ですよね?」



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