そして 君は 恋に落ちた。






ブー……ブー………


バイブだ。

この長さは………着信かな。




気付いてるのに、ポケットの中の携帯を掴むことはなく。

ただ、足を動かしていた。



『今日、“美浦の店”で待ってます』



もしかしたら……松田君かもしれない。

思って、笑ってしまった。



そんな訳ないのに。

彼は今頃あの受付の子と一緒に指輪を買いに行ってるはず。

それでその後は彼の部屋で―――…


考えて、唇が震えた。






外は肌寒く、すれ違う人は二人並んで歩く。



いつもなら何ともない光景だけど……

今日は、耐えられそうにない。



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