そして 君は 恋に落ちた。




人の温もりを知ってしまったら……もう、離せない。



ずっと欲しくて、欲しくて。

堪らなかったそれをくれたのは……


松田君じゃなく、小林君。









「瀬川も心配してんだろーから連絡入れとけよ」


「……え?」


「あいつ、会社出た後もお前が電話出ないって騒いでた」


「嘘…」


「あいつはお前が可愛くて仕方ねーみたいだからな」


最後の一言は刺々しくて……私は何も言えない。



「おかわり」


言われて、空になったお茶碗を受け取りご飯をよそう。

そしてふと気付く。



「……小林君は何しに来たの…?」


「は?」


口いっぱいに頬張る彼に、「何でもない」と私も箸を進めた。

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