そして 君は 恋に落ちた。
「ごめんね、声かけちゃって」
はい、と取り分けられたサラダを渡される。
「いや、藤井さんのせいじゃないよ」
ありがとう、と受け取りながら笑顔を見せたけど、彼女は少し困った顔で笑った。
……そりゃそうだ。
藤井さんは林原の事がずっと好きで。俺が受付の子と付き合っていた時よく相談されていた。
「あ、愛の子供見る?
この間会いに行ってきたの」
笑うと実年齢より少し幼く見える彼女は、元カノ――…愛の友達で、職場は受付だ。
同期の女子の中で一番おっとりしてて、性格も控えめな、今時珍しい女の子。
まあ控えめ過ぎて片思いが長すぎるんだけど―――
「なんだよ、やっぱりお前ら出来てんのかよー!」
一番茶化しちゃいけない奴が向かい合う俺達を指差し笑っていた。
………鈍感過ぎるだろ。
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