そして 君は 恋に落ちた。

「お前服買ったことあんの?」


と真剣に聞いてきた彼の脛を思い切り蹴り上げた。


「……っ て、めぇ!」



ああ、スッキリ。



「チッ」

小さく舌打ちして私の目の前に座る瀬川君。


それを遠巻きに見る女子。



……今日も何か嫌がらせがあるな。


そう思いながら、「ありがと」と彼の買ってくれたミルクティーに口を付ける。



「なぁ、」

瀬川君が私に口を開いたと同時に数人の集団が休憩所に来た。

その数人の中には松田君もいる。



「買い物付き合ってやろうか?」


一瞬何を言ったのか分からず瀬川君を見ると、それはそれは意地悪な顔で私を見ていた。

< 37 / 378 >

この作品をシェア

pagetop