そして 君は 恋に落ちた。
「お前服買ったことあんの?」
と真剣に聞いてきた彼の脛を思い切り蹴り上げた。
「……っ て、めぇ!」
ああ、スッキリ。
「チッ」
小さく舌打ちして私の目の前に座る瀬川君。
それを遠巻きに見る女子。
……今日も何か嫌がらせがあるな。
そう思いながら、「ありがと」と彼の買ってくれたミルクティーに口を付ける。
「なぁ、」
瀬川君が私に口を開いたと同時に数人の集団が休憩所に来た。
その数人の中には松田君もいる。
「買い物付き合ってやろうか?」
一瞬何を言ったのか分からず瀬川君を見ると、それはそれは意地悪な顔で私を見ていた。
.