そして 君は 恋に落ちた。



「美和さん。

 ずっと俺の隣にいてくれますか?」



優しく凛とした声に顔を上げると、彼はさっきまでのリラックスした表情から、真顔に変わった。





ずっと、そばに……


「……いるよ。
 ずっと松田君のそばに、いたい。

 ……居させて」



彼といた2ヵ月近く、知れば知るほど私は彼の表面しか見ていなかったのだと気付いた。


……ううん。

表面どころか、何も見ていなかったんだって。




―――私の“初めて”を軽く受けて流してくれる人。


そんな、男として最悪な人だと勝手に思い込んで。



……最悪なのは。最低だったのは、私。

勝手に仕掛けて、傷付いた気になって。


全部、勝手に巻き込んで―――…





< 372 / 378 >

この作品をシェア

pagetop