ウシロスガタ 【完】
《俺、ずっと待ってるから……》


気付いたら俺は携帯を握りしめ冷夏に送信をし電源を切った。



冷夏が来るまで、ずっと待っていよう……。



そう決めていた。



雨に打たれながらも、思い出すのは何故か楽しい思い出ばかりで……



不思議と涙さえ止まっていた。



どのくらい時間が経ち、
どのくらい雨に打たれていたのだろう……




冷たくなった体を摩りながら車の方に目をやった。




「こんなんじゃ車乗れねーな」




そう、ひとり呟きながらもタバコを取りに車に近付いた。
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