復讐ストーカーゲーム1
 俺は部屋で寝転び、妄想の世界へ入り込んだ。妻……俺の嫁。その想像でこの汚い部屋は明るくなった。


あの店は金が掛かるだけだったし、追い出されたのは神の導だったんだ。金品なんて関係ない。本来の愛を取り戻すんだ。


――コンコン。秋雄だけど起きているか?


部屋がノックされ、我に返った。


「……」


折角、恋愛モードに酔いしれている所だったのに、お前の顔なんてみたくもない。


――寝ちゃったか? お前が嫁さんを連れて来ると親父から聞いてな。奇遇だが、俺も結婚しようかと思っていたところなんだよ。

また起きていた時に、ちゃんと話すよ。お休み。
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