幸せの掴み方
「何があった?」

修也は、怒りを露わにしたような低い声で私に聞いて来た。

「何もないわよ!! 良いからこの手を離してよ!!」

「何もないわけないじゃないか!! そんなに落ち込んでいるのに、
 何があったんだ!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

私は、エリカに負けた悔しさと、修也の強引な態度で既に心は限界で、
俯いたまま、涙を零しながら

「エリカが・・・・リエートのオーディションに合格したのよ!!

 なのに・・・私は、まだ・・・・

 もういいでしょ!! 一人にさせてよ!!」

怒りと悔しさで、グジャグじゃな私を修也は、黙って抱き寄せた。

一瞬、何が起こったのか解らず、呆然と抱きしめられていると

「菜々美、庭に行こう・・・・」

そう言いながら、修也は私の手を引きながら、庭に置いてあるベンチに
私を座らせた。

「しゅ・・・・しゅうや・・・・あのう・・・・手を・・・」

「あっ、悪い・・・・痛かったか?」

「う・・・うん・・・少し・・・・・」

「そうか・・・・悪かったな・・・・」

「う・・ううん・・・大丈夫だから・・・」

何となく気まずいムードの中、何か話さなければと、焦る心に修也は、

「エリカは、リエートに合格したのか!?」

修也は、改めて聞いて来た。
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