幸せの掴み方
「そうそう、圭祐君、久瀬君は、柚葉の大学の時の先輩なのよ。
 昨日、偶然再会して、二人とも驚いていたのよね!!」

「そうですよ。まさか、柚が、美代子さんの子供だなんて、とっても
 奇遇でした。
 菜々美ちゃんも可愛いし、柚の若い時に良く似ていますよね!」

「あら、そうかしら・・・・菜々美は、圭祐君に似ていると
 思っていたけど・・・・」

「カメラの中の菜々美ちゃんは、若い時の柚葉とそっくりでしたよ。
 被写体としての柚葉も面白かったけど、菜々美ちゃんも楽しみだな!」

如何にも、圭祐を煽るような内容の話を、湊はわざとしている・・・

その話を聞き、確実に湊は、柚葉の元彼だと確信した。

「それでは、美代子さん、僕はこれで。
 まだ挨拶が残っているので・・・・・・では・・・」

そう言い残し、圭祐は美代子達から離れた。

『久瀬 湊』・・・・・どう見ても、柚葉にまだ未練がありそうな感じだった。

その後、圭祐はパーティーを後にし、帰宅しようかと考えたが、
このまま柚葉の顔を見ると、何を言い出すかわからない・・・・

今、自分の感情が、コントロールできずにいる圭祐は、そのまま
いつものホテルに入り、部屋で、『久瀬 湊』を、検索してみると
衝撃的な画像が目に入った。

湊の出世作品、コンクールで優勝した作品が

       『愛する、女神』

それは、まさしく裸にシーツを纏っただけの柚葉だった。

写真では、顔ははっきりとは映ってなかったが、圭祐には解る・・・・

これは、柚葉だ・・・・・確かに柚葉は、バージンではなかったが・・・
まさか、今頃、元彼が現れるなんて・・・・・

この写真は、柚葉のうちに秘めた魅力を最大限に引き出し、化粧も
していない、この生まれたままに近い姿は、誰が見ても素晴らしかった。

圭祐は、湊に対し、嫉妬心で、気が変になりそうだった・・・・。

生まれて初めて、圭祐は、嫉妬心をもった。
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