幸せの掴み方
湊と二人で、コーヒーを飲んでいると、湊が、

「柚、あの時の俺を、恨んでいるか?」

「・・・・・・・恨んだわ・・・・でも、結果は同じだったと思っている。
 私は、湊にカメラを、夢を、諦めてとは言えなかったもの・・・・
 だから、良かったのよ・・・・・」

柚葉は、当時を懐かしむように、遠い目で、そう答えた。

「柚、お前は、今、幸せなのか?」

「えっ・・・・・・・」

柚葉は、湊の問いかけに、言葉を詰まらせた・・・・・・

「な・なんで・・・・・そう思うの?」

「俺は、お前だけを見てきた・・・・だから解るんだ。
 今のお前は、幸せそうには見えない!何があるんだ・・・・」

柚葉は、返す言葉がなかった・・・・・

「・・・・・・確かに、幸せかって聞かれたら、解らない・・・
 自分が望んで、相楽と付き合い、そして菜々美が出来て結婚したわ・・・
 私が妊娠になければ、多分結婚はしてなかったんだと思うの・・・・
 そう考えると、相良を不幸にしているんではないかとか・・・
 考えてしまうのよ!」

「・・・・・・・・・・そうか・・・・・・」

「でも、このままではダメだと思っているから・・・・
 早いうちに、話し合いを持とうと思っているの!そうでないと・・・」

柚葉は、そう言いながら、お腹を摩った。

「柚、お前・・・・まさか・・・・」

「うん、二人目が出来たんだけど、まだ確認できてないの・・・
 圭祐にこれ以上、私達の事で、不幸になって欲しくないから
 早いうちに、話し合おうと思っているの・・・・
 どっちにしても、私が頑張らないと、皆が幸せになれないから・・・」

「柚・・・・・・・」

「さてと、そろそろ戻りましょう!」

柚葉は、そう言いながら席を立つと、湊が支払いを済ませ、二人で
菜々美の元へ向かう為、バーを出た。
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