そして少女は兵器になる
笑みと喜悦を赤く滲ませる声が、私を押し潰し、包み飲んでいく。


ぶぢ、ぐじ、くちゃと聞こえるのは、私の生がなぶられている音。

耐えられない。

――全身が痛い息ができないこんなのは嫌だそれなのに体が動かないなぜなぜなぜなぜ私は今動けない動かない私がもう生がないからいや違う生はまだあるならなぜ――

だから知識が、急速回転していく。

削られ、ちぎられ、欠けていく私が、生残するための答えへと急ぐ。

――私はなぜ動かない動け生をつかめ私は今さいしゅうだんかいだ今までどうやって生を得たなら今度も同じように――

ぼり、ぼき。

……私の腕は、もうない。
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