禁恋~純潔の聖女と騎士団長の歪な愛~
森は鮮烈な静寂で俺達を見守っていた。
瑠璃の葉の隙間から零れる光が、目の前のアンを切なげに映し出す。
その行為の意味も分からずに、ただ黙って受け入れるアンを俺は狂いそうな想いで貪った。
汚れを知らない薄紅の唇に、柔らかな肌に、何度も口付ける。
愛したいのか。手に入れたいのか。汚したいのか。自分でも分からない。
『…にい、さん…』
切なく儚くアンが吐息を溢す。
俺の目に映るアンは妹ではなく“女”だった。
『…に…にいさん……』
「兄さんじゃない。リヲと呼べ」
兄じゃない。妹じゃない。俺は…俺達は。
「…アン…。…アン……」
どうしてこんな形で出会ってしまったんだろう。
どうして俺達はガーディナー家の兄妹なんだろう。
苦しくて苦しくて、アンを呼ぶ俺の声に切なさが滲む。
アン。
アン。誰よりも憎くて誰よりも愛しい俺の――
『……リヲ……』