禁恋~純潔の聖女と騎士団長の歪な愛~
けれど、リヲの言葉にただ一人素直な瞳を向けていたのは
「ご指摘ありがとうございます!精進します!」
そう言って姿勢良く頭を下げた他ならぬアン本人だった。
その顔にはさっき猪と言われた時の苦々しい表情とは違って、イキイキとした少女の色と真摯な向上心の色が浮かんでいた。
まるで新しい遊びでも教えて貰った子供のような顔に、周りの団員達はあっけにとられる。
そんなアンの姿を切れ長の眼の端でチラリと見やるとリヲは「…フン」と不満そうに吐き捨て、愛用のマントを翻しながらその場から立ち去っていった。