片想連鎖 ~伝えたい心~

快気


その言葉を聞いて、私はゆっくりと顔を上げ、ナオを見つめた。

私と視線が絡み合ったナオは、
『明奈は、明奈のままでいいんだ。』
と言って、続けて話し出した。


「明奈は、何も汚れてない。何も恥じる事なんか、ないんだ。それでも辛さや不安があるなら…俺に支えさせてくれ。」


「…ナオっっ。」


私は嬉しくて…本当に嬉しくて…
自然に涙が溢れた…


「私もっ。ずっとナオだけが好きなのっ!…大好きなのっっ!!…ぅっ…。本当は、別れたくなんかなかった!けど、ナオに嫌われたくなかったのっっ。」


「明奈…。」


ナオは私の名前を呟くと、自分の胸の前に左手を上げ、手のひらを私の方に向けて…




「明奈…。俺に、触れて?」




そう言ったんだ…






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