片想連鎖 ~伝えたい心~

学校の帰りに3人でうちの喫茶店に寄った。

お母さんは喜んで試作のケーキを出してくれて、お父さんも何も言わずに珈琲を入れてくれたんだ。

窓の外に見える空がオレンジ色になる頃、美樹と絵里に、
『バイバイ!』
と言って、私は家路についた。


喫茶店の営業時間が8時までだから、勿論両親はまだ帰ってはいなくて家の中は真っ暗。
リビングに明かりを灯してから、ソファーに鞄を放り投げるように置いた。

と同時に、私の携帯が鳴り出して…


あ、メールの音だ。
お母さんから夕飯準備のお願いかな?
それか、美樹?絵里かな?


そう思いながら、鞄の中にあった携帯を取り出して差出人を見てみると…


【 男友達No.1 】


誰、これ?
イタズラメール?
イヤイヤイヤイヤ…
登録されているから名前表示されるわけで…


と考えていたところで、佐々木君とメアド交換した事を思い出した。
佐々木君かどうか確認する様にしてメールを開いてみた。

------------------------------
件名 : オレオレσ(^■^)

本文 :

詐欺じゃねーよ?( ̄ー ̄)☆
結局、長谷川先生に怒られた
らしいね?(^皿^) < ぷぷぷ!
でも、先生ウケのイイ俺が
フォローしておいたから!
俺、やっさしー!┐('~`*)┌
あ。お子ちゃまは早寝必須!
じゃ、明奈また明日な!
-----------------------------------
< 56 / 316 >

この作品をシェア

pagetop