誠につもる白雪かな
―枡屋―


凛「ふぅ...」


夕飯を食べ終えてのんびりしていると喜右衛門が入ってきた。


喜「お口に合いました?」


凛「はい!美味しかったです。ありがとうございました。」


喜「そら良かった。凛はんはこっちの者ではないんやろ?」


凛「え...?」


いきなり聞いていた喜右衛門にバレたと思った。


喜「せやから、京のお人やないんやろ?」


凛「あ...あぁ...はい...。」


なんだそっちか...と一人焦った凛は深呼吸をした。


喜「どちらの方なん?」


凛「江戸です。」


喜「江戸?」


凛「はい。」


喜「さいですか~。」


これ以上はぼろが出るかもしれないと話題を変えた。


凛「あの!!なにかお手伝いをさせてはいただけませんか?洗い物とかお掃除とか!!」


喜「ええんや。お客さんにそないなことさせられへん。」


しかし凛は食い下がった。
なぜなら少しでもこの屋敷のことを早急に調べなければならない。



歴史通りならあと4日...
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