笑ってくれますように
チャラ男とは反対の腕が引っ張られ、後ろに倒れる。
「あれ……?痛くない。」
後ろを向くと、私を抱きしめている瀬越の姿。
「ナンパなんかに捕まってんじゃねーよ。」
なぜか怒られたが、瀬越に引っ張られて歩く。
後ろに呆気にとられているチャラ男たちを置いて……
「どこに行ったかと思えば、ナンパされてるし。」
「すみません……」
私はなぜか謝っていた。
瀬越が必死な気がしたから。
そのまま歩き続けて着いたのは、みんなが騒いでいるパーティールーム。
「俺ら帰るわ。」