【完】結婚からはじまる恋《2》
優也さんと恋華さんがリビングにやって来た。




恋華さんの瞳は泣いていたせいで赤くなり、充血していた。


でも、表情は晴れやかだった。



「綺麗…」



恋華さんは窓越しに缶ビール片手に夜景を見つめる。




「綺麗でしょ?」



私は皿に盛った寿司を恋華さんに運ぶ。




「ありがとう。深幸ちゃん」




「うん」




「この寿司…ワサビは入ってないから…喉を痛めてる恋華さんに配慮して優也さんがワサビ抜きを頼んだの」




「そうなんだ・・・」



恋華さんはソファに座って妻夫木さんと話す優也さんを見る。


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