【完】結婚からはじまる恋《2》
「!?」



隣に居た頼の姿が消えたと思えば、私の背中に回って羽交い絞めするように抱き付いてきた。



「頼…」



「…今度は南に行こうか?」


「!?」



「今度の秋の慰安旅行は沖縄だから…お前もついて来い」



「北海道の次は沖縄か…素敵…」



「…愛してる」



頼は頬にキスして、耳許で甘い囁きを呟く。



鼓膜も心も甘い頼の声に擽られる。




二人で見つめる同じ風景。



今にも空から落ちてきそうな沢山の星のきらめきにまた、魅入られた。



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