【完】春紫苑
この榮創(えいそう)高校は橋月グループの経営下にある。
橋月グループの経営者は私の父親である橋月 榮一(えいいち)。
ま、理事長は父が信頼を寄せる部下だけどね。
そのせいか、そのおかげか。
私はこの学校で何をやっても許される。
遅刻しようが、サボろうが、私の勝手。
まあ、そんなことしないけど。
それは将光も同じで。
私と将光は幼馴染みで物心ついた時からずっと一緒。
彼氏だからという理由もあるかもしれないが、私の父と将光のお父さんが親友だったという理由が一番だろうけど。
こんな理由があるから、将光は絶対に退学にならない…はず。