くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
ちなみにテーブルは円卓で、あたし、野島、明石先輩、美紀さんの順に席に着いてるから、先輩とあたしは生憎隣じゃないんだけど。


でも、目があった明石先輩は……。


あたしを見てか、ふっと小さく笑った。


うわあ……カワイイ!


先輩、めっちゃかわゆす!!


先輩の笑顔好きなんだよね……ちょっと細い目が更に細くなるとことか、えくぼができるほっぺたとか。


あたしは思いがけずしばし先輩と見つめあった……。



「よ~~し! 俺、このふぉかったとボンゴレとエビのカクテルサラダに決めた!」


突然、野島が必要以上に声を張り上げてメニューを言うから、せっかくの貴重な時間が中断しちゃったじゃないのよおっ!


「おっし、俺それにした! 鈴本決めたかあ?」


デリカシーも何もない野島の無神経さに腹がたったあたしは、ヤツと目を合わせないようにしながら「まだだけど」と投げやりに答えた。


「ん、どした? 腹でも痛いのか?」


野島が心配そうに訊いてきたけど、あたしはメニュー表を見る振りしながらシカトした。


……だけどまさか、と思ったよ。


野島のバカが何をしたのかと言えば。


よりによって……



手を伸ばしてあたしのお腹を触ってくださいましたからっっ!!
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