今すぐここで抱きしめて
少し観察するように、飯田くんを眺める。


飽きることもなく彼の視線は変わらず私のピアスにあったけれど、その顔は何か考えているようだった。


「飯田くん?」


うかがうように名前を呼んでみたら、私にゆっくりと視線を合わせ、


「歩美さん、お願いがあります。今、一緒に担当しているプランが成功してアンケートが満点だったら、俺とデートしてください」


とんでもない言葉を飛ばしてきた。


はっ?


デート?


いやいや、それ以前に、


「アンケートで満点なんて無理よ」


挙式・披露宴が終了した組に任意でいただいているアンケート。


郵送されてくるだけでも稀なことなのに、それを満点なんて……


< 43 / 45 >

この作品をシェア

pagetop