素敵な上司とキュートな部下
「ああ、美味しかった。体も冷えたし、そろそろ出ますか?」


フラッペをサクサクと食べ終えた大輔は、爽やかな笑顔で加奈子に言った。一方の加奈子と言えば、アイスコーヒーは飲み終えたものの、その味を感じる余裕はなく、頭の中はずっとあの事で一杯だった。


「主任、考えたんですけど、まず僕のアパートに行きましょう?」

「あ、アパート!?」


思わず加奈子の声がひっくり返ってしまった。


(も、もうなの?)


「あれ? 驚きましたか? そう言えば言ってなかったですね。僕はアパートに一人暮らしなんですよ?」


もちろん、その事に加奈子が驚いたのではない。


「ど、どうしても行くの?」

「どうしても、って事ではないんですが、その方が都合がいいかなと思うんです」

「それはまあ、そうかな」


(ホテルよりいいかもね。お金掛からないし……って、私ったらその気になってる!?)


「じゃあ、行きましょう」

「う、うん……」


(もう、なるようになれだわ!)


ついに覚悟を決めた加奈子だったが……

< 77 / 210 >

この作品をシェア

pagetop