『一生のお願い、聞いてよ。』
『よし!次りょうの番!』
「でも…」
『痛むか?』
「うん…」
『よっしゃー、じゃあ俺が代わりに!』
「うん!」
『ちょっと待ってなー』
りょうくんは壊れたビデオカメラを持ってコンクリートの壁のところまで行って全力で何度も何度もビデオカメラをコンクリートに投げつけて、ぐちゃぐちゃにした。
中のSDカードも抜いて大きな石でガンガンと叩いて割った。
バラバラになったビデオカメラの部品を全部持ってあたしに近付いてきた。
『よーく見てろよ!なかったことにはできねえかもしんねえけど、俺が忘れさせてやるよ!』
りょうくんは部品を1つずつ池に投げた。
なんだか、スカッとした。
確かになかったことにはならない。
汚れたことには変わりない。
だけど、気持ちがすごく楽になった。
最後のSDカードの破片を1つあたしに渡した。
『よし、これで最後!これはりょうが捨てな!』
「いや、でも…」
りょうくんはひょいとあたしをお姫様だっこで持ち上げた。
ちょっと痛かったけど、何とか大丈夫。
りょうくんはそのまま池のすぐ側まで行った。
『ほら、やれ!』
あたしは思い切りそれを池に向かって投げた。
ヒュン、ぽちゃん
りょうくんみたいに遠くに飛ばなくてすぐそこに落ちた。
『へたくそ(笑)』
「うるさい(笑)」
自然と笑えてる自分が不思議だった。