『一生のお願い、聞いてよ。』
"捕まった"
"捕まる"
それだけで、すごく、すごく、楽になった。
なんて言うのかな…今まで胸に刺さっていた大きな釘がスーッと抜けていく感じ。
『りょう?』
「あ、ん?」
『勝手なことしてごめんな?』
「え?何が?」
『勝手に警察に言って』
「いや、ありがとう、なんか、スーッとした。」
『そっか、よかった』
「うん」
『あのさ』
「ん?」
『あのー……』
りょうくんは言いにくそうに頭をぐじゃぐじゃとしている。
「何?どうしたの?」
『教えてくれない?』
「何を?」
連絡先のことかな?
ドキドキ
連絡先聞かれちゃうのかな?
ドキドキ
きゃああああ//////
勝手に舞い上がってしまった
『あの日のこと』
「え?」
『スカートとか…血で真っ赤だったし…顔も傷だらけで…俺…あの時、なにも聞かないって言ったけど…りょうの痛みとか苦しみとか、俺もりょうと共有したい。俺と、半分にしよう』