『一生のお願い、聞いてよ。』


何も言わないりょうくん。

その場に居づらくなった。


あたしは何も言わずに一口だけ、タバコを吸って、タバコの火を消した。


そのまま、りょうくんに背を向けて、家の中に戻った。


りょうくんは、何も言わずに、引き止めたりもしなかった。


(やっぱり…)



部屋に戻って、枕に顔を埋めて泣いた。







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