『一生のお願い、聞いてよ。』


勇治は荷物を置いて床に座った。

『りょう、タバコ吸ってんだな』


勇治が灰皿とゴミ箱の中の空のタバコに気が付いてそう言った。



「あー…まぁ…うん」



学校では大人しい、というよりはマイナーな感じのあたしがタバコ何て意外って思ったかも。



『意外だな!』



ほーらきた



「はは」

『なんで学校こねぇの?』

「んー」

『誰かにいじめられたりしてる?何かされたか?』

「いや、めんどくさくて」

『めんどくさい?』



勇治はキョトンとした目であたしを見た。

マイナーで真面目ちゃんなあたしから学校がめんどくさいなんて言われても、そりゃそういう反応しますよねー。


「嘘、ついてたんだよね」

『嘘?誰に?』

「みんなに」

『みんなって?』

「学校の人みんな。先生にも友達にも、勇治にもそうだし」

『何の嘘?』

「あたしが大人しいって勇治言ったじゃん」

『うん』

「みんなが思ってるほど、真面目でもないし、まともでもないし、頭も良くないし、大人しくもない」

『どういう意味?』

「あたしが学校サボって何してるか教えてあげるよ」




勇治は未だキョトンとした目であたしを見つめていた。


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