『一生のお願い、聞いてよ。』

「好きな人ができたの」

『好きな人？』

「…うん」

『なんで好きな男いるのにこんなことすんだよ！』


勇治はあたしの体をゆさゆさと揺さぶった



「好きになっても、叶わない人を好きになったの」

『叶わない？女か？』

「んなわけないじゃん！(笑)」

『じゃあ、叶わなくねぇだろ。たとえ女だとしても、女同士で付き合ってる奴だっているんだ！０パーじゃねえんだぞ？可能性は！』

「それでも叶わないの！」

『なんでだよ！』

「あたしの、最悪のとこを見られた人なの」

『最悪のとこ？』

「あんなとこ見られたんだもん…全部話しちゃったんだもん…もう…会ってもくれない」

『何があったか知らねえけどさ、そいつがどうとかは関係ねぇよ、そいつとこれがどう関係すんだよ！』


「なんでかな、あたしも分かんない。忘れたかった。たった２、３回しか会ったことないのに、その人のことを考えてる自分が嫌だった。えっちしてる間だけは、相手はあたしだけを見てくれるの。あたしの居場所は腕の中しかないの。相手が誰でもね」




勇治はあたしの肩から手を離した。





『どうしたらやめる？』


「え？」



『俺、お前のこと守りたい』


「守りたいって…」


『こんなことしなくても、お前の居場所はある』


「…………」





『例えば…俺とか？』