『一生のお願い、聞いてよ。』


塾に行きだして、勇治との時間が減った。


あたしは勇治と同じ高校に行くためと必死に勉強をしていたけど、勇治は元から頭良かったからちょっと、不満だったみたい。



最初の方は、勉強も分かるようになって楽しかったけど、急に頭を一気に使ったせいか、勉強が分からなくなった。

いくら勉強しても、覚えた分だけ他の教科を忘れる。

忘れていくうちに、覚えることも難しくなって、分からない、分からないの連続で、勉強が楽しくなくなった。



成績がなかなか上がらないのを見かねた塾長に呼び出された。





「失礼しまーす」

塾長『原中さんですね』

「はい、何ですか?」

塾長『単刀直入に言うと、塾をやめてほしいんです』

「…は?」




何言ってんの?
このハゲ


と思った。




塾長『今の原中さんの成績じゃ、K高校は受かりません。すると、塾の評判にも繋がるんでね。ここの塾は、毎年合格率100%なんですよ。』



むかついた。

すっごくむかついた。

何なのこの塾。

ほんと最低。

生徒を何だと思ってんの?




イライラして、塾長室を出た。





イライラしながら家まで帰っていた。



「まじ意味わかんねぇ!なんなんだよ!くそハゲ!こっちは金払ってきてんだよ!!死ねよ!あんな塾こっちからやめてやるよ!!まじ死ね!!!」


独り言を炸裂させながら帰っていた。




『りょう?』

「あ?」



イライラしていて、振り返って、キョトンとあたしを見つめる勇治を睨んでしまった。


「あ、勇治」

勇治『なんでそんなイライラしてんの?どした?』


勇治があたしの隣にきた。


「別に」


あたしは勇治に冷たく言いはなった。



バカで、成績上がらなくて、K高無理だって言われて塾クビになった、なんて、口が裂けても言えない。



勇治『言えよ?話聞くからさー(笑)』


ヘラヘラと笑う勇治にむかついた。



「勇治はいいよね!何も心配しなくてもいいんだからさ!!」

勇治『え?何言ってんの?』

「もうほっといてよ!勇治にあたしの気持ちが分かるはずない!!」



あたしは勇治に怒鳴ってその場から走って逃げた。



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