『一生のお願い、聞いてよ。』
家のドアを勢いよく閉め、部屋に入って、カバンを放り投げてベッドに座ってタバコに火をつけた。
(八つ当たり…しちゃった…)
後悔して、謝ろうと思ったけど、勇治からも連絡ないし、メールや電話をする勇気は出なかった。
短くなったタバコの火を消して、ふと鏡を見た。
(あたし、どんな顔して勇治のこと睨んだんだろ…)
鏡の自分に向かって睨んでみた。
「こんなの…ギャルとかの問題じゃねえじゃん。ヤンキーじゃん。」
涙がこぼれた。
何の涙かは分からない。
成績が上がらない自分が不甲斐ないのか
辞めさせられたことが悔しいのか
塾長が憎いのか
勇治への罪悪感なのか
八つ当たりをした後悔なのか
分からないけど、涙が止まらなかった。
(とにかく、勇治に謝ろう!!)
あたしは涙を拭って家を飛び出した。
さっき勇治と会った場所に勇治はいない。
(どっち行ったんだろ…)
あたしはあちこち走り回った。