はじまりは政略結婚
それが、この番組はバライティーな上に、今日は『セレブ著名人のプライベート暴露』特集をしていて、より興味が惹かれる。

それに、他には引退した有名スポーツ選手や、今話題のベンチャー企業の社長がいて、かなり華やかな雰囲気になっていた。

「凄いじゃない、智紀。こんな有名な人たちと出てるなんて。それにしても、何でお兄ちゃんが出てないんだろ」

口を尖らせると、智紀は呆れ顔を向けた。

「また『お兄ちゃん』か。祐也は、こういう番組苦手だから。それより、テレビなんて消そう」

無理やりリモコンを取ろうとする彼に抵抗する様に、私はそれを抱え込む。

どうして、そんなに嫌がるのだろうと思っていたら、テレビから司会者の声が聞こえてきた。

その人は有名な男性芸人で、地声が大きいのもあって、ハッキリと耳に入ってきたのだった。

「それにしても、嶋谷副社長は本当にイケメンだね。今まで、どんな人と付き合ってたの?」

その質問に、耳が一気にテレビに集中する。

なんて答えるのか緊張しながら待ちつつ、智紀は私から何とかリモコンを奪おうと腕を掴んできた。
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