はじまりは政略結婚
「オレを甘く見てもらっては困るな。元々、マスコミ関係には強いのと、今回はさらに強力な助っ人がいたから」

「協力な助っ人……?」

かなり動揺の色を見せている里奈さんは、智紀の言葉を繰り返しながらも目は泳いでいる。

「そう。由香を超溺愛している祐也。あいつのネットワークの広さは相当なんだけど、なにせ大事な妹が絡んでいるから、かなり本気を出してくれたよ」

智紀は、フンと鼻を鳴らして里奈さんを見た。

そんな彼の態度に、彼女はその場に座り込んだのだった。

「絶対に気づかれないと思ったのに。智紀たちの正式な婚約破棄の発表までは、絶対に大丈夫だと思ってたのに」

そのまま声を上げて泣き出した里奈さんの側に、智紀はしゃがみこんだ。

「オレは、この件についてはお前を許す気はない。だけど、こんな風に追い詰めたことは、自分の責任だと思ってる」
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