はじまりは政略結婚
だけど、ハッキリとさせないと、普段通りに接することなんてできない。

リビングで立ったままの彼に、小さく深呼吸をして向き直ったのだった。

「今日、週刊誌に海里の過去の話が記事になってたの。智紀、どうしてか知ってる?」

「え……?」

あきらかに困惑している智紀は、週刊誌の内容を知らないわけがないから、それについて驚いているわけじゃないと思う。

きっと、私の気持ちを察してるからだ。

「そんなの、知るわけないだろ? 由香は何が言いたいんだよ」

狼狽する智紀は、やっぱり勘付いたみたいだ。

私が疑っていることを。

「だって、海里の過去だって簡単に調べちゃうじゃない。だったら、記事の出どころだって分かるかなって思ったのよ」
< 317 / 360 >

この作品をシェア

pagetop