ずっと大好き…この恋は永遠…



自分が何も出来ない事は分かっているのに、

悠太が何かを望んでいる訳じゃない事も分かっているのに…

割り切れない思いが重くくすぶる。


自分の中の偽善的な部分が必要以上に反応してしまっていて、苦しい。


どう考えたって自分が何かをしてあげられる訳ないのに、ただ可哀想だからってそんな事を思って胸を痛めて…

そんないい子ぶってる自分が、どうしても好きになれない。


『でも小田切のお母さんもみのりに会えてうれしかったろうな。

普通、息子の元カノなんか見舞いに来てくれねぇし』


「そうかな…」


『そりゃそうだろ。

オレは沙紀の両親が入院しても見舞いは行かないし…あ…』


小さく声を出した浅井に、みのりが首を傾げる。


「なに?」


『いや…沙紀の話とかされるのも嫌だよなって…

しかも呼び捨てだし』


この間のケンカの事でまだ反省している様子の浅井に、みのりが思わず笑う。


「いいよ。

ってゆうか今更だし(笑)

…でも気にしてくれてありがと」


あのケンカは確かに2人の関係を変えていて…

浅井の優しい気持ちに、みのりが微笑んだ。


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