ずっと大好き…この恋は永遠…
こんな気持ちも浅井の声を聞けば飛んでいく気がしたのに、こんな時に限って電話も通じなくて…
みのりがロッカーにおでこをくっつけた時…
みのりのケータイが鳴った。
勢いよくロッカーから離れると、名前も確認せずに電話に出た。
「はいっ」
焦る気持ちが溢れる声は思いのほか大きく高くなってしまって、みのりが言った後で口を塞ぐ。
『…佐倉先輩』
「あ……塚越さん?」
すっかり浅井だと思い込んでみのりの耳に飛び込んできたのは、塚越の声だった。
だけどその声は、いつかと違って元気がないような印象を持った。
なかなか言葉が見つけられずにいるみのりに、塚越が口を開く。
『…浅井さんだと思いました?』
「え……」
塚越の言葉に、みのりが言葉を失う。
浅井と付き合っている事は言っていないはずなのに…
でも明らかにみのりと浅井の関係を分かっているような言葉に、返す言葉を探す。
「…誰かに聞いたの?」
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