はやく俺を、好きになれ。
「……ほ、補充は終わったの?」



それさっきも聞いたっつうの…。動揺しているのか真優は同じことを聞いてくる。


『まだ終わってねえ』と言えば吃りながら『そ、そう』と言う真優。どんだけ狼狽えてんだよ。


よく耳を澄ませば『あれは幻聴。葉君がからかってただけだもん。横からぎゃはぎゃは笑い声聞こえたんだから。陽はそんな不埒な輩じゃないよね…!』


なんて呟きが聞こえてきた。


ボソボソ呟く真優は少し怖いが自ら暗示を掛けてくれるのに越したことはねえ。


それにしても真優にとって俺は結構純粋なヤツらしい。これからは発言に気をつけようと思った。
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