だから、恋なんて。
ちょっとここ、まだ手が離せないんだけど…と思いながらも、呼ばれたので仕方なくそっちのベッドに近寄る。
「悪いんだけどよ、ねーちゃん。足がだるくてどうしようもねーんだよ。マッサージでもしてくれんか」
「あ、はい。ちょっと待ってくださいね」
マッサージですか…っていうか、ねーちゃんじゃないし。
こうもキャバクラ感覚で呼ばれると、自分の白衣がコスプレみたいにも思えてしまう。
まぁ、でも、この手の人にねーちゃんなんて呼ばれるのは珍しいことではない。
手が空いていれば担当外の患者さんのケアもできるけれど、今はちょっとマッサージなんてしている時間がない。
視線をさまよわせて、この患者さんの担当ナースを探すけれど、トイレにでも行ったのかフロア内には見当たらず。