だから、恋なんて。

ふわふわと揺れる頭でぼんやりとそんなことを考えて、私も少し酔ってるなと気付く。

「ちづるー、お風呂どうする?」

「えー、私はいい。美咲も……いいよね」

目を細めて私の顔をじーっと見ている。

はいはい、どうせスッピンですよ。

夜勤明けでメイクも面倒で、タクシーに乗って千鶴んちまで来ちゃった私。

若い時はメイクもせずにコンビニなんか行けないって思ってたのにね。

今では近くのスーパーでも行けちゃうし。


「もう、明日にする」と片づけを放棄した千鶴に賛成して、二人で歯みがきをしてから一緒に敷いた布団に転がり込んだ。

直人さんには申し訳ないけど、今度から出張の際には是非知らせてもらいたいくらい。

だって、気兼ねなく千鶴のご飯が食べられて、グダグダ飲めて、格好なんて気にせずに寝られるんだもんね。

あ~、幸せ。
< 265 / 365 >

この作品をシェア

pagetop