だから、恋なんて。

「明日さぁ、ちょっと買い物付き合ってよ」

「ん?いいよ……着替えに帰らなきゃだけど」

「そりゃそうでしょ。私隣歩けないもん」

「ちょっと、ヒドイ!」

ケラケラと声をあげて笑う千鶴につられてだんだん自分もおかしくなってくる。

酔いも手伝ってかひとしきり二人で笑う。

「あ~……、ほんと楽しい」

「ん~、そうだね……でも、心を許したオトコってのも楽だよ?」

「それって、惚気てる?」

「ふふ、わかったぁ?」

「キーッ!ムカつく」

よかった。この様子じゃ直人さんとちゃんと話できたんだろうな。

布団を抱き枕代わりに足の間に挟んで転がる千鶴は、にやけ顔が隠しきれてない。

「で、明日は何買うの?」

千鶴と買い物なんて、久しぶりすぎて最後がいつだったかも思い出せない。

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