だから、恋なんて。

「あー、疲れた」

「ほんと、もう持てない」

あれもこれもとテンションが上がり、セクシー下着どころか服に鞄に靴までも買ってしまった。

両手にいっぱいのショップバッグを持って、歩き回って疲れた足を休めるためカフェに入ったところ。

オンナ同士の買い物って相手がどれだけ買うかってことも重要な気がする。

買おうかどうか迷ってても、もう一人が買ってたら「えいっ、私も買っちゃえ」みたいな心理が働いて、お互い相乗効果で買い物熱が加速しちゃう。

「もうこんな時間なんだ」

コーヒーに口をつけながら鞄から取り出したスマホをチェックする千鶴。

くるりと店内を見回すと、レジの上に備えられた時計は夕方五時をまわっている。

「ほんとだ。どうりでお腹が空くわけだ」

朝ごはんをたくさん食べたから、お昼はベーグルをかじっただけ。

夕飯はどうしようかと考えて、帰りにデパ地下でお惣菜でも買おうかと思いつく。

座って気付くけど、ぐるぐるといろんなところを歩き回って、足の裏がジンジンと痛んでいる。

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