だから、恋なんて。

「ふふ、今度はちゃんとおかずを作り置きしていくわよ。また倒れられたら困るし?」

「ち、千鶴まで…」

助けを求めた先でもからかわれて、やり場のない視線を手元にうつした直人さんは、はっと思いついたように手に持った紙袋を目の前に掲げる。

「これ、お土産の明太子なんです。たくさんあるんで、今から明太子パーティしましょう!」

「えっ?」

「…今から?」

「そう!千鶴の手料理も食べられて一石二鳥!」

名案とでも言うように自信満々の直人さんの隣では、もうすでにメニューを考えているのか思案しながらぶつぶつ呟いてる千鶴。

「いやいや、私はえん…」

「なんならもう一泊していただいてもいいですし」

にこにこ笑ってる直人さん。

遠慮しますと言いかけた言葉もかき消して、二人で材料調達の算段までし始めちゃってるけど……。


いやいや、行かないからね、私は。

そんな片手にセクシー下着を持ってる友人の、今夜の営みを邪魔するほど無粋なことないからね?

ましてや二泊するなんてもっての外!私だけ客間で一人寝かされて、二人の邪魔をするなんて……考えただけでキツイ。

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