君の存在が笑顔になる
「僕も行くー」


2つ下の弟の秋斗(あきと)が走ってきた。


「あきとはダメ。今日はダメなの。また今度ね」


小さい秋斗の頭を撫でた。


「うん…」


断られた秋斗はしょんぼりしていた。

いつも連れて行ってあげていたから、かわいそうに見えた。


「明日は一緒に遊んであげるから」


「約束だよ。指切り!」


秋斗は私よりも小さい小指を出す。


指切りげんまんをして、エレベーターに急いだ。


エレベーターの前で千太郎が待っていた。


「せんくん、行こう」


「うん」


私たちは手を繋いで、公園まで行く。


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