山神様にお願い


「はい、ストップ」

 上から声がしたと思ったら、私と店長の間に何かが挟みこまれた。

「!?」

「・・・おーい」

 パッと目を開けると、近くて文字はおぼろだったけど何かの雑誌のようだった。

 店長が起き上がって、退いたらしい。それまで彼の体で遮られていた太陽の光りが私の上に落ちてきて、一瞬でお腹が温まる。

 自由になった体を引き起こして、ついでに顔に置かれた雑誌をとると、そこには憮然として座る店長と、ニヤニヤしているウマ君。

 ・・・ええと??

 何が起きたのかが判らなくて、呆然と二人を見比べた。

「そろそろ虎さんがシカちゃんを襲ってるかもしれないから、見てきて邪魔してねってツルさんに言われたんすけど、まさか本当にそうなってるとは!」

 そう言ってウマ君はゲラゲラと笑う。

 店長がチッと舌打をした。

「くそ、ツルめ」

「・・・」

 私は雑誌を手に抱えたままで呆然としていた。・・・・ちょっと、さっき、私、どうなるところだった!?て、て、店長と、ももももももしかして、き・・キス~っ!!?


 ボッと音がしたかと思った。



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