山神様にお願い
ええ!?あ、暴れるんだ、あの人も。そう思ってちょっと想像してみたけど、あの普段は優しい顔をしてのほほんとあぐらをかいている店長が暴れまわるなんて、私のイメージ力では無理だった。
ウマ君は記憶を探りながら難しい顔して続ける。
「それで、こんなふざけたメンバーでやって行けないって、トラさんは店長を降りるって言ったらしいけど、オーナーの説得で戻ったそうです」
「で、二人は?」
「タカさんは確かそれで辞めて、龍さんは戻ったけど、頭丸刈りの刑だったとか」
うっひょー・・・。丸刈り?まーじーで。
私はちょっと冷や汗をかいた状態で動けなかった。だけど、何とか口を開いてウマ君に言う。
「そ、そうなんだ・・・。ありがとう」
ウマ君がもう一度下を覗いて私をせかした。
「開店ですよ、シカさん急いで下さいね。ツルさんが来たら聞いてみたらいいですよさっきの話。俺その時かなりいい加減に聞いてたんで、違うかもしれません」
私は冷や汗をかきながら頷いた。
そしてケータイに向き直る。焦ってうまく指を動かせなかったけど、何とかさっきのメールは悪戯で送られたもので結婚話などないです!という訂正メールを一括送信した。
次々来ていた問い合わせメールは、取り敢えずこれで大丈夫だろう。