二重人格神様~金と碧の王~

だって、私は海鈴さんの事を最初に好きになったんだもん。彼がいうからグレンさんとも向き合う努力をした。


グレンさんがいたから、この世界で生きてこれた。守ってくれたんだもん。

このことは、なんとかしなくちゃいけない。

そんな事を、わたしはグレン君を抱きしめながら考えていた。




***


「じゃあ、私は帰るね。また、あした」

「うん…ばいばい」


あれから、私達はお昼寝をして、本をよんでご飯を食べた。そのあとはお風呂にはいり、グレンくんを部屋までおくっている。


ベッドに寝かしつけ、グレンくんが眠りそうになった頃、部屋をでた。


外は暗くなっていて、廊下のランプと月明かりが輝く。


異様な静けさが漂う廊下を歩きながら私はお昼のことをいまだに考えていた。

結局、なんとかしなくては…そう思っても答えは出なかった。



海鈴さんがいなくなってしまうのは、嫌だ。でも、グレンさんの事を考えると彼と距離をおくのも…いや。


それは、グレンさんの過去を知っているから。


グレンさんは誰も信じていない。いらない存在だとあの牢獄に閉じ込められていた。私の事を毛嫌いして、暴言ばかり吐いていたころのグレンさんはいない。


そのグレンさんが「信じる」って言ってくれた事は嬉しかった。
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